わたしは株式市場で金を儲けようとしたことはない。株を買う時は、翌日に市場が閉鎖されて五年後まで再開されないという事態も想定している。


ウォーレンはビジネスに参画すると言う前提で株を買っている。そして、ときに株式市場は彼の仕事を財政問題で後押しする。なにしろ、会社を丸ごと売買する場合の価格水準より、さらに割安な水準で株を売ってくれるからだ。

ウォーレンは株式市場のゲームに参加するつもりはない。しかし、あまりにも近視眼的な機関投資家たちが、年間最優秀ミューチャルファンド賞の栄冠に輝くべく、楽な儲け話を探して果てしなき旅を続けているため、ビジネスの長期的経済性が無視された結果として、ウォーレンにとって願ったりかなったりの状況が整うのである。正しい株を正しい価格で買っておけば、時間の経過は企業価値を高める方向にのみ作用する。そして、ビジネスの根源的価値が株価に反映されるにつれ、あなたはどんどん、どんどん、金持ちになっていく。
仮に、ここで株式市場が五年間閉鎖されたとしよう。市場が閉鎖中だからと言って、ビジネスの根源的価値の上昇が止まると言う理屈はない。株式市場とは、取引用の価格が便宜的につけられる場所でしかなく、この価格の根拠も、市場参加者たちが勝手に思い描くビジネスの短期的価値に過ぎないのだ。
株を五年間保有すると決めてしまえば、一年から四年のスパンで市場が何を思い描こうと、あなたはまったく影響を受けずにすむ。あなたにとって市場が重要となるのは、実際に株を売る一瞬だけなのである。

ウォーレンバフェットの教訓 The TAO of Warren Buffett より